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辻邦生さんの処女長編「廻廊にて」を読了した。
この作品には、スズランの性質が含まれている。
葉陰に俯き咲く小さな純白の花。可憐という言葉はこの花のためにある。
この可憐な存在が、人を惹きつける香りと強い毒を併せ持つことは必然か。
鮮やかな描写、登場人物の口から出る言葉、姿を隠さず存在し続ける闇。
香りと毒性が身体をめぐり後頭部が痺れる。
派手な事件やあからさまな描写はない。重いテーマもたんたんと語られていく。いつのまにかその世界に取り込まれ、水底にいると気づいたときには、浸透圧で重く深く侵食されている。
読了後にあるのは、静かで、耳の感覚のみ冴えている酩酊感と、不思議な身体の軽さ。肉体の軽さと裏腹に、頭の中に仕込まれた水の重さが、首をかしげるたびに響いてくる。
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ストレートさ、真摯さ、テーマ、計算された歩調の起伏。
今まさに。今だからこそ。
自分にとってそういうものが充ちていました。
読んでいる間、窒息しそうになり、意図的に何度か中断。
次回は溺死覚悟で読み通してみようかと。
「夏の砦(文庫)
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40年の時を経て、amazonの登録は文庫本のみでした。
もし興味を持っていただけたなら、文庫本でなく単行本をお手にとって戴きたい。
古書店のネット販売ではいくつか在庫があるようですので、こちらを利用するのも有効かと。
公立の図書館には在庫があるはずです。(閉書架入りしている場合もありますので司書さんに訊いてみてください)
amazon (文庫版) → 廻廊にて
利用しやすい古書店サイト → 高原書店(書名検索を利用ください)
辻邦生作品の検索で、こちらを知りました。私も辻文学に救われた口です。同じ愛読者の方がいて嬉しいです。
今日は辻邦生氏の誕生日ですね。
最近立ち上げたブログに、稚文をのせましたので、よかったらご一読下さい。
http://karavinka.at.webry.info/
まずは、ご挨拶まで。
辻さん関連でのご来訪とコメント、とてもうれしく感無量です。
そして情報をありがとうございます。今日がお誕生日とは知りませんでした。
ウェブログ、読ませて戴きました。思うことさまざま、まだ言葉にならないので、コメントは日を改めて。
最近また、辻作品を再読したくなりました。これから秋だし、読書には良い季節ですね。
辻邦生話題で花が咲くのを楽しみにしております。
まだまだ読んでいない作品がたくさんありますが、ぜひぜひお相手してもらいたいです。(ただどうぞ、お手柔らかに)
落語、おもしろそうですね。興味津々。
カーラビンカさんのウェブログの記事は内容がきっちりしていて、コメントを入れるスキがみつけられません。ひっそりと影から読ませて戴きます。
チャチャ入れのつもりで、気軽においで下さい。